兵庫県加古川市に鶴林寺というお寺があります。
587年に聖徳太子が創立を命じられたそうで、とても古く由緒あるお寺です。
数年前、加古川を離れるときにお参りしてから、久しぶりの再訪です。
ご本堂だけでなく、太子堂(1112年)も国宝。
三重塔(室町時代)は県指定文化財です。
境内は広く、ゆったりした気分で散策していると、菩提樹の実がなっているのに気づきました。
鶴林寺には沙羅双樹もあります。
どちらもお釈迦様の木ですね。
すっかり心が静かになったところですが、私が鶴林寺を訪れたのは最大の目的は・・・
通称「あいたたの観音様」、白鳳時代の金銅聖観音立像にお会いするためです。
あいたたの観音様は、宝物館に所蔵されていますが、
新しくきれいな宝物館が新設されていました。
(奥の建物がそうです)
あいたたの観音様の名前の由来ですが、とても面白い逸話があるんです。
『昔、盗人がこの観音像を盗み出し、溶かして一儲けを企んだものの観音像は溶けず、
今度は叩いて延べ板にしようとしたところ、
叩くたびに観音様が「あいたた」と言われたため、盗人は驚いて観音様を返して改心した』
というものです。
この逸話も気に入っているのですが、
実際の観音様のお美しいこと!!
とてもすらっとした立ち姿、右に腰をひねっていて、素晴らしい曲線美です。
お顔は切れ長の目で少し微笑んでおられます。
初めて拝見した時、とにかく強く心を打たれたのを覚えています。
それまで観音様には全く興味がありませんでしたが、
鶴林寺のあいたたの観音様には特別なオーラがあります。
美しく優雅で、私はすっかり見とれてしまいました。
時間がいくらあっても足りないくらいです。
この美しさは世界にも評価されているとのこと、
機会のある方は、是非ご自分の目でご覧になってみてください!
加古川市は三ノ宮から30分くらい。
一級河川の加古川が流れる東播磨地方の中核都市です。
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